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 アートスタジオひろ
  倉敷市児島稗田町  
八家 裕美 さん
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 人の可能性はいつ開花するのか・・
キッチンコーディネーターの仕事をしていた裕美さんは、お客様に説明するときの図面があまりにへたくそなことに嘆き、知り合いの方が絵を教えられてて、何かの役に立つだろうとそこ
で絵を習い始めました。それが、絵を描くこととの出会いです。
そこで絵の勉強を8年しました。やがて仕事がなくなってしま
い、途方にくれていたとき、この絵を商売にしてみようと裕美さんは思ったのでした。


 思いついたのが、結婚式の肖像画でした。よき日の門出を祝う記念として、ふたりの肖像画を描いてお渡ししています。いまではたいへんによろこばれています。
 また、ペットの肖像画も手がけています。おもに、ペットシ
ョップでのお客さんにプレゼントするためのものとして買い取ってもらっています。


 そして、裕美さんが今一番やっていたいこと。それは、天使
を描くことです。
 子供がすきな裕美さんが天使を描き始めたのは、わりと最近
のことですが、だんだんと引き合いも増えています。天使は・
・・・肖像画と違ってイメージして描くものです。裕美さんが
天使を描くとき、頼まれた人のことを想います。その人がどん
な天使を描いてほしいのか熱心に想います。その人のためにこ
の天使を描きます。ずっとずっと想い続けて・・・。出来上が
った天使の絵に限らずどんな絵も好き好きですが、そこに描き
出された天使の絵は、その人にとって最高傑作に違いありませ
ん。裕美さんの想いがこんなにも込められているのですから。
有名な画家さんは誰が見ても最高のものを作り出すでしょう。
きっとそうやって世間に認められていくのでしょう。けれども
裕美さんが描く天使の絵は、その絵を頼んだその人のためだけ
の、たったひとつの絵ですが、この天使はかけがえのないもの
です。みんなのためではないひとりのための絵があります。
それがすごくいいです。
結婚式の肖像画もふたりのため、ペットの絵もペットを愛する
飼い主のため。裕美さんの描くものは、みんなの絵ではなくそ
の人のためだけの唯一無二のものであるからこそ、すばらしい
作品だと思います。そして、次から次へと引き合いがあるのも
その絵に込める裕美さんの想いが広大だということです。
天使の絵を見た人は「安らぐ」といいます。それもきっと裕美
さんのこころが穏やかでやさしいからです。いつまでも描き続
けていてほしいです。そして、ひとりでも多くのひとを裕美さ
んのやさしさで包んでください。それが裕美さんの「使命」か
もしれませんよ・・・きっと。

アートスタジオひろはいろんな絵の仲間があつまって、いろんなアイデアを出しあって、何かが始まるあたらしい場所にしたいといいます。そして自分は好きな天使の絵を、余裕を持って描いていきたいそうです。


ふとしたことからはじめた絵がこんなにも人を幸せにできてしまうこと、そんな可能性が開花するのは決して幼い頃からというわけではなくて、石ころにつまづいて転んだときに道端に咲いている小さな花の美しさに気づくような、ふとしたことから何かが動き始めるのかなと、そんな未来への希望のようなものを感じずにはいられませんでした。自分の未来に何が転がって
いるのか、どこでなにが変わっていくのか、それに気づくのか気づかないのか、まだこれから何かが始まるのかもしれない。
裕美さん、わくわくさせてくれてありがとうございました。
Weekly Kurashiki 週刊倉敷メール 掲載
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